ケナフが注目されるようになったきっかけは?

 ケナフがパルプ原料として注目されるようになったのは、アメリカ農務省が行った「新たなる繊維作物探索研究」プロジェクト(1957−1981)で3000種の植物の中から有望株としてケナフが挙げられてからです。日本では1990年神戸女子大学名誉教授の稲垣 寛先生(ケナフ協議会会長)が当時の北川環境庁長官に提言したのがきっかけで国会にも取り上げられ、翌年「ケナフ等植物資源利用による地球環境保全協議会」(ケナフ協議会)が組織され国内外との様々な研究機関との共同研究、情報交換が行われています。

 最近ではケナフやバガス(さとうきびの搾りかすを原料にした紙)などの製品を、市場でも見かけるようになってきましたが、日本における非木材紙の普及率は0.2%にも満たない状況です。現在企業を中心に再生紙と併せてケナフなどの非木材紙も積極的に活用していこうという動きが高まってきています。またケナフは建材ボード、家畜の飼料、きのこの菌床、油吸着材、食、活性炭、自動車の内装材などへも活用されています。